今年で第72回目を迎えます「手足の不自由な子どもを育てる運動」は、手足の不自由なお子さんたちへの支援とともに、幅広い方々に療育思想の普及を図ることを目的にしています。
社会福祉法人日本肢体不自由児協会が、1953年に第1回目を開催して以来、71年という長い年月がたちました。愛知県におきましては、1957年に県庁内に当協会の事務局を立ち上げて以降、67年間にわたり他の道府県肢体不自由児協会とともにこの運動を共催してきました。これまで多くの皆様や諸団体からいただいた寄付金は、県内の手足に不自由のあるお子さんやそのご家族のため様々な事業に使わせていただきました。近年では、模範肢体不自由児等(重症心身障がいを含む)の表彰、肢体不自由等高校生に対する奨学金の支給、各種障がい児・者団体への助成、そして障がいのある子どもたちのための家庭療育指導誌「あゆみ」の発行とその無料配布を続けてきました。
一方、この運動による寄付金は、長期間にわたり漸減してきています。当初から主に県内の公的な機関や施設、関係諸団体に募金活動へのご協力をお願いしてきましたが、すべてで減少しています。このうち柱の一つが県内の小中学校の皆様であることから、少子化によるこれらの生徒数の減少も要因の一つと思われます。最近ではこれを補うため、東海地区の義肢装具製作所や療育に関わっている医師、名古屋大学医学部整形外科同門会にもご協力をお願いしてきましたが、それでも収支の根本的改善は得られず、当初の基金も残りわずかとなってしまいました。このため、各種事業のなかで対象となる方たちに直接的な影響が及ばず、最も経費のかかる「あゆみ」を当面休刊することと致しました。ただし、当協会からの情報発信は不可欠と考え、これに代わるものとしてホームページを開設する準備を進めています。
今後も時代の変化に対応しつつ、障がいのあるお子さんやそのご家族の生活の質の向上と共生社会の実現に微力ながら寄与してゆきたいと考えております。物価高が続き、その影響が及んでいるご家庭、団体、企業も多いなか、誠に心苦しい限りでありますが、少しでも多くの皆様方のご協力、ご支援を賜りますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
令和6年9月
愛知県肢体不自由児協会会長 𠮷橋 裕治